【債券のデメリット】信用リスクや価格変動リスクが伴う

債券の発行体が破綻(破産)するなど債務不履行状態に陥ると、利子や元本の支払いが遅れたり、不能になったりすることがあります。企業のみならず国や地方公共団体も破綻する恐れがあり、こういった「信用リスク」はもっとも注意すべき点です。戦争や災害、国や地域の政治・経済・社会情勢が債券価格や発行体の信用リスクに大きな影響も与えます。このような地政学リスクにも目を配らないといけません。

また、債券を途中換金する場合は、その時の市場価格が適用されます。購入時より債券価格が下落していると売却損となります。加えて、流動性や市場性に乏しい債券は売却自体が困難となり、不利な価格で売却せざるを得ない可能性があります。

国内債券と同じように、海外債券も発行体が債務不履行にならない限り、満期日まで持ち続けると設定されたリターンを受け取ることができます。ただし、外貨建て債券には為替変動リスクがあり、利子や売却代金、償還金を受け取る時点のレートにより、円換算した時の金額も変動し、損失が生じることがあります。

こういったメリットやデメリットを踏まえ、債券を選ぶときは発行体の経営・財務状況の健全性をチェックすることが必要です。発行体は元利金の支払い能力を第三者機関により格付けされており、判断の目安になります。債券の利回りは発行体のリスクと比例関係にあり、リターンのみに目を奪われると危険だということです。為替変動リスクが生じるため、円建てなのか外貨建てなのかは必ず事前にチェックしましょう。