FWBが高い人は「専門家」を活用し、「資産形成」に取り組む?
続いて3つ目の「相談」では、FWBが高いグループほどファイナンシャルプランナーなど外部の専門家に相談すると回答した人の割合が高いことが同調査からわかりました。将来設計の重要性はわかっていても、ライフステージごとにさまざまな要因が絡むことから、自分の知識だけでは限界を感じる人もいると思います。FWBが高い人は専門家をうまく活用することで、一人で悩みを抱え込まないように工夫しているのかもしれません。
図表5 将来設計における外部知見の活用(年収700万円以上)
最後は「行動」です。今年から新NISAも始まり、既に資産形成に取り組んでいる人もいるかと思います。しかし同調査によれば、FWBが低いグループほど資産形成に取り組んでいる人の割合やその金額は低い傾向があります。またリスク資産をもっていない人やライフプランを立てていない人の多さでも、FWBが低いグループで顕著でした。FWBが高い人は、「学ぶ」「把握」「相談」にとどまらず、それらを踏まえて実際に「行動」まで結びつけているようです。
図表6 「資産形成に取り組んでいる人数」ならびに「取り組んでいる人の年間資産形成額」(年収700万円以上)
たとえ今は年収や資産が少なくても、早いうちからFWB実現のためのステップを繰り返すことで意識を高めることができるかもしれませんね。
アンケート調査概要
(1)調査名:「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)
(2)調査対象:全国の18~69歳 ただし関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く
(3)調査方法:WEBアンケート調査
(4)調査時期:2024年1月
(5)サンプルサイズ:10,948