ファイナンシャル・ウェルビーイング(Financial Well-being、以下FWB)向上における「①学ぶ」「②把握する」「③相談する」「④行動する」の4ステップのうち、「把握する」は「足元の家計収支」と「将来のライフプラン」を自分ごと化する手続きでした。今回は「将来のライフプラン」について確認します。
●前回記事:【他人との比較ではない自分の人生のあり様を考える時代、お金のウェルビーイング向上に重要な「4つのステップ」を解説】
ライフプラン策定には「ウェルビーイング」の観点を
ライフプランとは、今後10~20年の間に「いつ」「どのような」ライフイベントを実現したいか計画することです。その際、「子供の進学」「自宅のリフォーム」といった具体的なイベントを挙げるだけでなく、「自身(および家族)としてのウェルビーイング」の観点からもライフイベントを検討しましょう。
米ギャラップ社は、ウェルビーイングを、「キャリア」「ソーシャル」「フィジカル」「コミュニティ」「ファイナンシャル」の5つの構成要素で定義しています。家族としてより良い状態となるために、「キャリア:どのように時間を使うか」「ソーシャル:他人とどのように関係構築するか」「フィジカル:どのような健康状態を目指し、それを維持するか」「コミュニティ:自身の過ごす空間とどのように関わるか」という観点からも、ライフイベントやありたい姿のイメージを膨らませてみるとよいと思われます。
例えば「趣味の時間をより充実させるため、自分で時間をコントロールできる仕事に転職する」や「地域との関わりをより深める目的で、家族で地域のボランティア活動に参加する時間を増やす」といったことも考えられます。それらを織り込むことで、家族全体のウェルビーイングを高めることができます。