【定年延長】65歳以上定年の企業は1割強、求められる役割には変化も
労働力の減少を背景に企業ではシニア層の活用が急務となっています。以前は定年といえば60歳でしたが、今や大企業を中心に65歳以上定年を採用するところが1割強を占めることが同調査からあきらかになっています。一方で製造業に比べて非製造業のほうが65歳以上を定年とする割合が高く、シニア層でも働きやすい業務内容であるかがポイントとなりそうです。
また、企業が65歳以上定年を採用する理由として「従業員の確保」以外では、業務的に知識や経験の蓄積が求められる製造業だと「技術ノウハウの伝承」、シニア層でも働きやすい業務が比較的多くを占める非製造業では「シニア層のモチベーション向上」を挙げる声が多くありました。
従来は若手層に技術ノウハウを伝えることがシニア層の主な役割でしたが、今後はそれに加えて、引き続き戦力として企業業績に貢献する役割も求められていることが同調査から読み取れます。
企業課題の解決には現状の客観視が欠かせません。同調査からは多くの企業にとって取り組むべきヒントが伺えます。
■【アンケート調査概要】 第 5 回人事・退職給付一体サーベイ「人的投資編」
実施期間 : 2023 年 10 月 2 日~11 月 10 日
対象企業 : 三菱UFJ信託銀行の企業年金取引先
回答企業 : 245 社(昨年 253 社)
実施方法 : Web アンケートへの回答
設問数 : 40 問(業種・従業員数等の基本属性の設問を含めて)