今注目の書籍の一部を公開して読みどころを紹介するシリーズ。今回は、新NISAを活用した資産形成について解説した花村泰廣編著『新NISAを最大限使いこなすにはどうすればいいですか? 目的別・年代別のシミュレーションで徹底解説 』の一部を特別に公開します(全4回/本記事は第2回)。同書を解説する無料セミナー情報も!
●第1回:預金だけではむしろリスク? 「余ったら」ではなく「先に」投資するのが新常識
※本記事は花村泰廣編著『新NISAを最大限使いこなすにはどうすればいいですか? 目的別・年代別のシミュレーションで徹底解説 』(日本実業出版社)から一部を抜粋・再編集したものです。
まずはライフプランを立てる
どのような投資プランがよいかは、目的や年齢などによって変わります。目標までの期間が長く取れる人は、リスクを高めにしてもいいかもしれません。逆に期間が短い人は、リスクを低く抑えておくのも手です。
老後までの時間がある20代、30代は投資できる期間はたっぷりありますが、途中には結婚や子どもの誕生、住宅の購入などさまざまなライフイベントがあり、転職や独立などで収入の変化もあるでしょう。
40代になると、家族構成や働き方が多様化し、人によってライフステージもさまざまに異なってきます。節目ごとに投資額や投資する商品を見直し、必要に応じて売却もしながら、目的を達成していくことが求められます。
さまざまなライフイベントを終えた50代、60代にとっての投資は、老後資金づくりが投資の主な目的となります。この年代は定年や再雇用での収入の減少、そして年金生活と、収入が大きく変わる時期であること、まもなく資産を取り崩すステージに入ることも念頭におき、リスクをコントロールしていくことが鍵です。
投資する環境や目的は人それぞれ異なるので、新NISAを始める際は、ライフプランを立てることをおすすめします。教育費や住宅購入などのライフイベントにかかる費用は、何歳ごろにいくらくらい使いたいのか。老後はどんな生活を送りたいのか。将来の収入と支出はどのくらいになるのか。ざっくりでかまわないので、「なんのために投資をするのか」を考えながら長期スパンの計画を持っておきましょう。貯蓄と投資をどう組み合わせるか、投資額や投資する商品をどうするかを考える際の判断基準になります。
この項では、年代別の新NISAの活用方法、リスクの取り方、投資する商品などについてご紹介します。年代別といっても、いま申し上げた通り、投資のスタイルは目的や投資できる額、家族構成などによって個人差が大きいのが現実です。ここでは大きな流れと各年代のポイントについて、押さえてください。