外国債券投信の人気も加速。考えられる2つの理由

同レポートに書かれている内容で、もう1つ注目したいのが、外国債券投信の動向です。

2022年比で見た場合、外国株式型や国内REIT型、バランス型は、2023年に入って明らかに資金流入額が鈍化していますが、外国債券型は1兆1000億円の資金流入額になり、2022年の5000億円に比べて倍増したことを指摘しています。

とはいえ、資金流入の絶対額は圧倒的に外国株式型が多いので、お金の流れは外国株式型に向かっていると考えられるのですが、それでも外国債券投信への資金流入額が倍増したのには、何か理由があるのでしょう。

理由①:円安の影響

市場環境から考えれば、2023年は1月16日の1米ドル=127円23銭から、11月13日の151円91銭まで、急激な円安に見舞われた年でもあります。加えて、米国や英国、ユーロ圏の金利は、相対的に日本よりも高く、外国債券に投資する魅力が高まりました。

理由②:ラップ口座の残高増

もう1つ要因があるとしたら、ラップ口座の残高増でしょうか。残高は右肩上がりを続けていて、2023年9月末時点の残高は15兆9232億円に達しました。ラップ口座には投資信託を用いて分散運用を行うファンドラップがあり、これを通じて外国債券投信に資金が流入した可能性もあります。

なぜなら、ファンドラップを用いて資産を運用する個人は、一定の金融資産を保有しているけれども、投資経験が少なく、自分から投資信託を選び、ポートフォリオを組むのが難しい人が多いと考えられるからです。

ラップ口座を始めるにあたっては、個々人のリスク許容度を指定してもらい、それに基づいたポートフォリオを、複数の投資信託を用いて組んでいくわけですが、投資経験の少ない人は、いきなりリスク度の高い運用は選ばないでしょう。この手の資金が、外国債券投信に向かった可能性は高いと考えられます。