複雑なビジネスモデル 7つのセグメントを紹介
総合商社は海外にない日本独自のビジネスモデルといわれています。事業領域が非常に広く、業界の垣根を超えさまざまな商品やサービスを横断的に取り扱います。そのためか、三井物産のような総合商社は事業内容がわかりにくいとよくいわれます。
商社とは企業活動をサポートする業態です。原材料や製品の調達を代行したり、企業間の取引を調整したりするのが主な業務です。商社のうち非常に多品種を取り扱うものを総合商社と呼び、特に規模の大きい5社(三井物産、三菱商事、伊藤忠商事、住友商事、丸紅)を五大商社と呼びます。
多くの商材を扱うだけでなく、自ら開発する点も総合商社の特徴です。三井物産は金属や石油、電力などの資源開発が主力となっています。また化学製品や鉄鋼製品といった工業品の生産や、REIT(不動産上場投資信託)やデジタル証券といった金融商品の開発も手掛けています。
【セグメントの状況(2023年3月期)】
主な取扱商品、サービス | セグメント利益 | |
金属資源 | 鉄鉱石、石炭、銅、ニッケル | 4388億円 |
エネルギー | 石油、天然ガス、LNG、石油製品 | 3094億円 |
機械・インフラ | 電力、海洋エネルギー、ガス配給 | 1719億円 |
化学品 | 石油化学原料・製品、無機原料・製品 | 709億円 |
鉄鋼製品 | インフラ鋼材、自動車部品 | 225億円 |
生活産業 | 食料、ファッション、ヘルスケア | 548億円 |
次世代・機能推進 | アセットマネジメント、リース、保険 | 667億円 |
出所:三井物産 有価証券報告書および決算短信