意外と知らない対面証券会社の“隠れたメリット”
最後に、使える人はかなり限られますが……対面証券会社の「隠れたメリット」についてお伝えします。それは、「証券会社のお得意さまになれば、“あるレアな株”を買いやすくなる」ことです。
いきなり話は変わりますが、株式が新しく上場する際、その株を誰でも買えるわけではありません。例えば、ある企業が「新しく100万株を上場させます!」と決めた場合。「A証券会社は5万株売って良いよ」「B証券会社は3万株売っていいよ」と、証券会社ごとに売り出せる株数が決められます。そして各証券会社の営業マン1人ひとりに、“お客さんに売れる株数”が割り当てられるのです。
このような株は、IPO(Initial Public Offering:新規公開株)と言います。多くの場合、IPOは超人気の投資先。仮に100万株のIPOが発表された場合……基本的に株式は100株単位で取引されるので、最大でも1万人の手にしか渡りません(実際は1人で1000株ほど買うケースもあるので、IPOが行き渡る投資家は1万人以下になります)。
このように、供給量に対して需要がとんでもなく大きいので、上場した瞬間に市場価値が上がるケースが多い。つまり、IPOを売り出し時にゲットした投資家は、高い確率でトクするのです。
では、みんなが欲しがるIPOをゲットするには、どうすればいいか。その方法の1つが、「証券会社の営業マンに割り当てられたIPOを融通してもらう」ことなのです。
そして当然ではありますが、証券会社の営業マンも人間です。普段から大きな取引があり、ノルマに苦しんでいる時は、自分が紹介した商品を買ってくれる。そんな“お得意さま”に、優先的にIPOを融通するケースがあるのです。
IPOを融通してもらえるほどの“お得意さま”になるには、相当の投資額が必要ですが……このネットの時代、あえて対面証券会社と深く太く付き合うことで、思わぬおいしい話があるかもしれません。