人気で募集を一時停止した話題のファンド

高成長インド・中型株式ファンドが人気化しています。2022年末では806億円だった純資産総額は2023年8月末で2198億円へと急増しました。運用する三井住友DSアセットマネジメントは急激な資金流入を受け、同年9月から新規購入の受け付けを一時停止しています。

【純資産総額と基準価額】

出所:三井住友DSアセットマネジメントより著者作成

なぜ高成長インド・中型株式ファンドは急に資金が集まったのでしょうか。理由を探りましょう。

人口世界一のニュースで話題

高成長インド・中型株式ファンドが人気化したのは、インドの人口世界一のニュースを好感したためだと思われます。

主要な報道機関は2023年に入り、インドの人口が中国を抜き世界最多となったと報じました。国連人口基金(UNFPA)も同年4月、2023年半ばにインドの人口が中国を超えるとの推計を公表しています。

【人口の状況(2023年半ば時点の予測)】

  総人口  0~14歳   15~64歳   65歳以上 
 インド   14億2860万人 25% 68% 7%
 中国 14億2570万人 17% 69% 14%
 日本 1億2330万人 11% 58% 30%

出所:国連人口基金 世界人口白書2023

インドは若年層の割合が比較的高く、人口増加は今後も続くことが予測されます。調査機関のワールド・ポピュレーション・レビューは2050年までの人口増加数の首位をインドと予想しています。

【2050年までの人口増加数 上位5か国】

  2022 年  2050年  増加数
 インド  14億1717万人  16億7049万人  +2億5332万人
 ナイジェリア 2億1854万人 3億7746万人 +1億5892万人
 パキスタン 2億3582万人 3億6781万人 +1億3198万人
 コンゴ民主共和国  9901万人 2億1749万人 +1億1848万人
 エチオピア 1億2338万人 2億1481万人 +9143万人

出所:ワールド・ポピュレーション・レビュー