インド現地の金融グループが運用 リスクは高め

高成長・インド中型株式ファンドの実質的な運用者はコタック・マヒンドラ・グループです。インドのコタック・マヒンドラ銀行を中核に持つ大手金融グループで、傘下には運用会社のほか証券会社や保険会社などを抱えています。インド株式の運用において心強い存在といえるでしょう。

ただしリスクは比較的高いと考えられます。一般に海外株式は国内株式よりリスクが高く、特に先進国よりも新興国でその傾向があります。高成長・インド中型株式ファンドは地域の分散もなくインドだけに投資するため、値動きは大きくなることが予想されます。

株式規模の小ささもリスク要因です。高成長・インド中型株式ファンドは時価総額上位51位~350位の中型株式を主要投資対象としています。基本的に値動きは大型株式よりも中小型の株式で大きくなることから、高成長・インド中型株式ファンドは主要企業30社で構成されるインドSENSEX30よりも大きな値動きが生じる可能性があります。

つまり、新興国のインドだけに投資し、しかも中型株式へ集中的に投資する高成長・インド中型株式ファンドは比較的リスクが高い銘柄といえます。より積極的に運用したい人の選択肢にはなっても、安定的に運用したい人には向かないでしょう。投資の判断は慎重に行うようおすすめします。

なお高成長・インド中型株式ファンドは2023年9月から新規の申し込みを一時停止しています。

【高成長インド・中型株式ファンドの概要】

 運用会社  三井住友DSアセットマネジメント 
 設定日  2011年8月31日
 信託期間  2027年3月1日まで
 販売手数料(最大、税込み)   3.85%
 信託報酬(税込み)  2.0505%
 信託財産留保額  0.3%

 

執筆/若山卓也(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会)