絵美さんが市に連絡したところ、施設に連絡するよう頼まれ、面倒だなと思いながらも電話をしてみました。どうやら、叔母は元気にはしているものの軽度の認知症があり、基本的には施設の方で世話をするけれど、例えば入院したり亡くなったりした際には親族としていろいろと手続きなどをしてほしいという話です。叔母は母親との二人姉妹で子供がおらず、親族はもう絵美さんと妹しかいないのだそうです。絵美さんはいったん返事を保留して電話を切りました。
妹に連絡して話をすると、叔母との思い出がよみがえりました。アイススケートに初めて連れて行ってくれたことや、デパートでかわいい靴を買ってくれたこともありました。中学校に上がってからは会うこともなく、年賀状もずいぶん前に送るのをやめてしまいましたが、そこから連絡先が分かったのかもしれません。妹と話し合い、親には十分なことをする時間がなかったし、できることはしようと決め、施設にそう伝えました。
ところがパートナーに週末その話をしたところ、「借金があったら亡くなった後に肩代わりさせられるかもよ? しょっちゅう呼び出されるかもしれないし、うかつに引き受けないほうがいいんじゃないの?」と言われてしまいました。
●入院したら大変なことに? 続きは後半記事【認知症の叔母が忘れなかった「大切な思い出」 支援を決断した姪の心配】で紹介します。