学資保険 VS 新NISA、どちらを選ぶべき?

ところで教育資金と聞くと、真っ先にイメージがつくのは学資保険ではないでしょうか。ここからは、「学資保険」と「新NISAでつみたて投資をした場合」でシミュレーション(※)してみます。

学資保険の場合

まずは、学資保険。いろいろな種類がありますが、大手生命保険会社が提供する一般的な商品を例に見ていきます。

まず保険料の支払いは、「0歳から10年間、毎年決まった額を積み立てする」タイプ、そして保険金の受け取りは「18歳で100万円、19歳~22歳で毎年50万円受け取る(合計で300万円)」ものと仮定します。

この場合、毎年の保険料支払いは27万8740円。10年間で278万7400円を支払い、最終的に300万円が返ってくるので、返戻率は107.6%。この低金利の時代にもかかわらず、教育資金を備えながら確実に7.6%もプラスになるのはありがたい話です。

新NISAの場合

一方で、同じ金額を新NISAで運用した場合はどうなるか。

ここでは、「0歳から10年間、毎年27万8740円を利回り4%で積み立て投資する」という前提で考えてみましょう。「利回り4%」と仮定する理由は、過去記事【新NISAを使う“5つ”のメリットー旧NISAからの変更点も解説!】をご覧ください。結論から言うと、順調に利回り4%で運用できたとすると、18歳時点では……なんと、476万円もの金額となります。さらに新NISAを使えば、元本から増えた約197万円に対して税金がかからないのです。

***
 

もちろん、学資保険は返戻額が決まっており、確実性の高さが最大のメリットです。一方で新NISAでの教育資金づくりは、あくまでも「投資」。もちろん、相場の変動によっては目標額を達成できないどころか、元本割れするリスクもあります。

投資の期待利回りより低いけれど、安全性を最重視して学資保険を選ぶか。リターンを最重視して、新NISAを使った投資を選ぶか。未来が読めない以上、「絶対の正解」はありませんが、これらのメリット・デメリットを正しく理解し、あなたの考え方に合った選択をすることが重要です。

※シミュレーションについて
試算した数値は過去のデータを参考にした予想であり、資産増加率や成果を保証するものではありません。また、ここでは投資にかかる手数料を考慮していません。