ニッセイ基礎研究所レポート(2023年7月号)に、「『新NISA』×『Jリート』で考える資産形成」というコラムが掲載されています。内容は、2024年1月からスタートする新NISAの口座を利用して、J-REITに投資した際の投資効果についての検証です。
J-REITへの投資は新NISA活用が有利
分配金利回りを4%、キャピタルリターンを0%、運用収益に対する税率を20%として100万円を20年間運用した場合、「非課税&再投資あり」の元利合計額が219万円、「課税あり&再投資なし」の元利合計金額が164万円になるという計算例を挙げて、新NISAの口座を用いて分配金を再投資運用した場合の有利性を説明しています。
また、2003年3月から2023年3月までの20年間、東証REIT指数を用いて、J-REITで100万円を運用した場合の成果についても計算しています。この場合、「非課税&再投資あり」の元利合計額が420万円、「課税あり&再投資なし」の元利合計金額が264万円になったということです。
J-REITへの投資は分配金の安定性が魅力のひとつですが、実は株式と同様、取引価格の値上がり期待もあるので、それも加味して収益性を計算すると、先に挙げた例のように20年間で大きく元本が増える計算になります。
「非課税&再投資あり」では20年間運用した場合の元利合計額が4倍になる計算ですから、収益性としては決して悪くありません。これなら、資産形成層の運用対象としても、J-REITは十分に魅力的であると考えられます。