シンプル過ぎる公式ページ 光通信はなにで稼ぐ?

快走が続く光通信ですが、同社はどうやって収益を得ているのでしょうか。同社の公式ウェブサイトはテキスト中心のシンプルなもので、情報に乏しく投資をためらう人もいるかもしれません。

光通信の報告セグメントは自社商材を扱う「法人サービス事業」と「個人サービス事業」、他社商材を扱う「取次販売事業」の三つで構成されています。売り上げは法人サービス事業が最も大きなシェアを占めますが、営業利益は個人サービス事業が、営業利益率では取次販売事業が最大です。

【セグメント業績(2023年3月期)】

出所:光通信 決算短信

セグメントは商材別に以下のように分類できます。祖業の携帯電話やOA機器の販売のほか、電力や宅配水といった従来とは異なる領域まで手広く展開しています。光通信という社名ですが、事業を俯瞰(ふかん)すれば単なる通信会社とは言えないでしょう。

【主力事業とセグメント】

出所:光通信 決算説明資料

【主な子会社と主要事業】
ハイホー:インターネット回線
ハルエネ:電力
E・PARK(イーパーク):業種別ITソリューション
さくら損害保険:保険
プレミアムウォーターホールディングス:宅配水
テレコムサービス:携帯電話
エフティグループ:OA機器

出所:光通信 主要子会社一覧

電力や宅配水への進出は比較的最近ですが、すでに一定の成果が上がっています。2017年に本格化した電力事業は業界4位のシェアを獲得(2022年12月、みなし小売電気事業者を除く)したほか、2015年に本格参入した宅配水事業では32%ものシェアを獲得(2022年)しています。

このように、光通信はさまざまな業界で主要なプレーヤーとなっており、特定の事業に対する依存は強くありません。分散された事業ポートフォリオは、全体の業績の安定に寄与することが期待されます。