今回は、投資信託会社である日興アセットマネジメントが、コールセンターに寄せられたお客さまからの素朴な疑問に対して回答する「こよみ」というコンテンツのテーマについて、取り上げたいと思います。そのテーマとは「基準価額」です。

基準価額はいつの相場が適用される?

恐らく投資信託を保有している人なら、一度は「基準価額」という単語を耳にしたことがあるでしょう。5月31日に発行された「こよみ」では、基準価額についてありがちな誤解を取り上げています。

株価のようでいて株価と全く異なる基準価額がどういうものなのか、改めて理解するには良い機会だと思いますので、ぜひ1度目を通してみてください。

さて、「こよみ」では、「基準価額はいつの相場が適用されるのか」という点を中心にして解説されています。

株価と基準価額は似て非なるものですが、最大の違いは、株価はその銘柄に対する買い手と売り手の需給バランスによって変動するのに対し、投資信託の基準価額は、ファンドに組み入れられている株式や債券など有価証券の、その日の取引が終了した時点での株価や債券価格をベースにして計算されていることです。

つまり投資信託の基準価額は、受益証券の買い手と売り手の需給バランスで決まるものではない、という点が、大きな違いと言って良いでしょう。

そのため株価は、午前9時の取引開始時点から午後3時の取引終了時点までの間、時々刻々と変動しますが、投資信託の基準価額は、1日のなかで1回だけ、それもその日の取引が完全に終了した時点で算出されます。したがって、投資信託の基準価額は、1日のなかで1回しか公表されないのです。

そして、前述したように「その日の取引が終了した時点での株価や債券価格をベースにして計算されている」ことから、日本の取引所で取引されている株式や債券を組み入れて運用されている投資信託の場合、当日の基準価額の公表は午後3時以降になります。個別ファンドによって前後しますが、大体、午後4~5時には算出が終わります。

そして、投資信託の購入・解約注文は午後3時に締め切られ、それまでに購入・解約注文を出した分に適用されるのは、この午後4~5時に算出される基準価額が適用されるのです。

ただ、これも詳細は「こよみ」に書かれているので、ここでは簡単にしか説明しませんが、米国や欧州など、海外の株式や債券を組み入れて運用しているファンドの場合だと、時差の関係があるので、やや複雑になります。

当日の購入・解約注文の締切時間までに出した注文に適用される基準価額は、その翌営業日に算出されたものになるのです。