マレリは今後どうなる?

今後は、マレリホールディングスが計画通りに事業を再建できるかに注目が集まるでしょう。法的整理で財務の懸念はひとまず後退しますが、2021年12月期には単独でおよそ6350億円もの最終赤字を計上しており、この立て直しが急務となっています。

マレリホールディングスは海外を中心に人員や工場のリストラを行い、合理化を進める見通しです。これにより年間約700億円のコスト削減効果を見込むとしています。

また同時に、電気自動車や自動運転の分野へ2600億円の成長投資を行うことも明らかになっています。自動車メーカーは電気自動車へのシフトが鮮明になっており、このニーズに応えることで収益の底上げを目指していると考えられています。

マレリホールディングスの親会社であるKKRはどう動くのでしょうか。KKRは投資ファンドであり、もともとはマレリホールディングスを上場させることで資金の回収を目指していたとみられています。当面は事業再建が優先課題でしょうが、業績が回復すればまた譲渡に動く可能性が高いでしょう。KKRがどのような出口戦略を描いているのか注目を集めています。