資産や家計の「現状把握」その具体的な進め方
なので家計管理においても、まずは今あるものを全部出すことから始めてもらいます。〇〇銀行の普通預金口座にいくら。△△銀行の定期預金にいくら。☓☓証券会社で買ってそのまま放置している投資信託、いったい今どうなっているんだろう。住宅ローンはまだ残っているはずだけど、残高はいくら? というふうに。
毎月の家計の洗い出しも必要です。収入がいくらで、支出がいくら、毎月貯蓄に回せるお金がいくらかです。
収入については、税引き前を確認します。多くの方は給与収入となりますが、これは仕事の対価ですから、この報酬額をしっかり把握することが今後の収入アップの原点になります。いくら税の負担があり、社会保険(公的年金や雇用保険など)にいくら払っているのかも把握します。ここは自分が世の中の“支え手”であることの証でもあり、社会に果たす責任とも言えます。当然、自分自身がそこからどのようなベネフィットを受けているのかも知る必要があります。
支出は、固定費と変動費でまず分けます。固定費は、毎月決まって出ていく支出です。住宅ローンとか家賃、管理費、保険料などがそうですし、おおむね金額が固定されているものも固定費として考えます。例えば、通信費、水道光熱費は若干金額に変動があっても固定費にします。通帳などを振り返りながら年に1回支払う税金などもまとめていきます。
変動費としては、交際費や外食を含む食費、衣服代などが挙げられます。旅行の費用とか、帰省の費用なども入れます。年に数回の支出も年単位の収支の把握には必要なので数字を見つけていきます。
固定費・変動費の合計の平均を取ると月の収支と年間収支が見えてくるでしょう。それぞれの収支が黒字であることはまず確認したいところです。もし赤字であれば大問題ですから、早急に解決しなければなりません。