片付けと家計管理は似ている…! ともに「現状把握」からスタート

筆者はファイナンシャルプランナーですから、これまでたくさんのお客様に資産づくりのアドバイスをしてきました。自分自身の資産形成も20年にわたり実行してきたので、自らが希望するライフスタイルを実現できるだけのお金の準備もできました。

その私が片付けという別の角度で自分自身と向き合って発見したのが、片付けと家計管理は本当によく似ているということでした。ご相談にお見えになるお客様は、モノであふれる昔の筆者の住まいのような状態でお越しになります。そして「将来が不安」と訴えます。

では、将来がどんな姿であれば不安ではなくなるのでしょうか? そして今その不安を打ち消すためにどんなことをしているのでしょうか? そのような問いかけをすると、ほとんどの方が考え込んでしまいます。

例えば、子どもには必ず大学に行かせたいのでお金が必要とおっしゃる方がいます。十分な準備ができるか心配だとおっしゃるので、いくら必要なのですかと聞くと、具体的な金額は決まっていない。今なにをやっていて、いくら足りないのかを伺っても、たしか学資保険に100万円か200万円入っているだけ……くらいの返事しかありません。

ではお子さんはどういう希望をもっているのか、成績はどうなのかを聞いても、ここも“ふわっと”しているし、究極なぜ大学なのか? 大学に行った後どうなのか? という、そもそものゴール設定もできていないケースが多々あるのです。

もちろん最初から具体化している方は少ないのですが、やはり目標を達成しようと思うとゴール設定はしっかりしないと難しいです。最終形をまずはイメージするようなものですね。そして、その最終形を実現するために、現状把握からゴールまでの道のりの設計が必要になるのです。