・「今年電気代が下がる」これだけの理由…家計の味方となる“新技術”

2013年4月30日、「カブトデコム」は札幌地裁から特別清算の決定を受け倒産しました。不動産開発で大きく成長したもののバブル崩壊で経営が立ち行かなくなり、同社に積極的に融資した北海道拓殖銀行(以下、拓銀)も破綻します。大手銀行が破綻する初めてのケースだっただけに、記憶に残っている人も少なくないでしょう。

カブトデコムとはどのような企業だったのでしょうか。

バブル崩壊で破綻…多額の融資を行った拓銀も道連れに

カブトデコムはリゾート開発やマンション建設を行っていた企業です。バブル期に急成長し、1991年3月期には1009億円もの年商を計上しました。2008年の洞爺湖サミットの会場にもなった「ザ・ウィンザーホテル洞爺」は、カブトデコムグループが700億円もの巨費をかけて手掛けたものでした。

しかしバブルが崩壊するとカブトデコムは経営に行き詰まり、1994年3月期に1400億円以上の赤字を計上します。そしてインキュベーター(新興企業育成)路線に傾倒しカブトデコムに多額の融資を行っていた拓銀も、その多くが焦げ付いたことから1997年11月に破綻してしまいました。カブトデコムの躍進は拓銀の支援によるところが大きく、後ろ盾を失ったカブトデコムは窮地に立たされます。

拓銀に対する債務は整理回収機構に引き継がれ、カブトデコムは所有する資産の運用益を原資に返済を始めました。しかしリーマンショックを受けそれも難しくなり、カブトデコムは解散を決定します。破綻時の負債総額5061億円は、2013年で最悪の規模でした。