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1959年4月9日、「国民年金法」が成立しました。それまで公的年金は労働者向けのものしかありませんでしたが、自営業者や農業従事者を対象とする「国民年金」がスタートしたことで国民皆保険が実現します。現在では原則として20歳以上の全ての人が国民年金に加入しており、会社員や公務員はさらに「厚生年金」に加入する2階建ての仕組みへと変わりました。
国民の大部分が加入している国民年金ですが、仕組みがやや複雑で、どれくらいお金を受け取れるのか把握している人は少ないかもしれません。今回は国民年金に焦点を当て、受け取れる年金の種類や給付額について押さえましょう。
国民年金でいくらもらえる?
国民年金は、年金を受け取るときには「基礎年金」という名前に変わり、要件ごとに「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」と呼ばれます。
老齢基礎年金は原則65歳以上になってから受け取るもので、いわゆる老後の年金です。2022年度の年金額は満額で77万7800円(月額6万4816円)でした。ただし、これは保険料を20歳から60歳までの40年間(480カ月)欠かさず納めた場合の金額で、実際の受取額は納付した月に応じて按分されます。
【老齢基礎年金の年金額(2022年度)】
77万7800円×保険料納付済月数÷480カ月
※保険料の免除等がない場合
対して障害基礎年金と遺族基礎年金は、主に現役世代に対して支給されるものです。前者は原則として加入者が2級以上の障害を負ったとき、後者は原則として亡くなった加入者に子がある場合に支給されます。受給には条件がありますが、老齢基礎年金のように保険料の納付月数で金額が変動するわけではありません。子の数で調整されるものの、基本的に一定額が支給されます。
【障害基礎年金と遺族基礎年金の年金額(2022年度)】