後藤慎吾さん(仮名)は都内にある化学メーカーの技術職。音楽講師の妻・沙織さんと結婚して2年になります。2人は現在、都内の賃貸マンションに住んでいますが、3月には神奈川県下の新築タワーマンションに入居の予定です。このマンションは2年前に契約したもので、当時とは生活状況や金利環境が大きく変わってしまったことから、慎重派の後藤さんは当初、このまま入居して住宅ローンを返済していけるのか、かなり悩んだそうです。

特に、2022年末に日本銀行が長期金利の許容変動幅を拡大して以降は一部の住宅ローンの金利が跳ね上がり、変動金利型のローンを利用することに抵抗があったとのことでした。しかし、借入額が大きいため固定金利型の金利では返済していく自信が持てず、一時は本気で解約を考えたという後藤さん。そんな後藤さんの背中を押し、さらに思いもよらぬ方向に目を向けさせてくれたのが、とある専門家でした。

「このタイミングで思い切って相談して本当に良かった。今は妻ともども、新生活が楽しみでしかない」という後藤さんに、この1カ月ほどの劇的な変化を振り返ってもらいました。

〈後藤慎吾さんプロフィール〉
東京都在住
31歳
男性
会社員(技術職)
パート(音楽講師)の妻と2人暮らし
金融資産2950万円

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妻との結婚を決めた2年前、新居を探して2人でいろいろなマンションのモデルルームを巡りました。その数、実に30件以上。当時はコロナ禍で在宅勤務が増えていて、週末だけでなく平日も時間的余裕がそれなりにあったのです。

2人の意見が一致する理想的な新築マンションに出合ったのは、新居探しを始めて半年後。妻の実家からもそう遠くない、神奈川県の再開発エリアに建設予定のタワーマンションでした。募集を始めて間もないことから最上階の部屋にも空きがあって、また、そこからの眺望や屋内の間取りも素晴らしく、ここを見て買わないという選択肢はあり得ないという状況でした。