・日本が誇る電機メーカーが衝撃の大型倒産…負債1030億円超、業界は衰退
かつて日本企業が世界の時価総額ランキング上位を独占していた時代がありました。その代表格がNTT(日本電信電話)です。同社は36年前の2月9日に上場し、一時は世界最大の時価総額を持つ会社になりました。
上場で株価2.7倍! 世界一の時価総額に
NTTは1987年、政府が保有していた同社の株式を1株119万7000円で放出することで上場します。現在では見られないほど高額ですが、上場すると投資家の買い注文が相次ぎ、160万円もの初値(上場して最初の株価)が付いたのは翌日のことでした。
その後も人気は衰えず、株価は同年4月に売り出し価格の約2.7倍となる318万円に到達します。値上がりを見て取引に参入する個人も多く、上場後2年間で160万人もの人が株主となりました。現在の株主数が約90万人ですから、いかに多くの人がNTT株式を保有していたかがうかがえます(2022年9月末時点)。
株価の上昇を受け、NTTは当時世界で最も時価総額が大きい企業となります。この時期、日本はバブルの絶頂で、多くの日本企業が時価総額の上位にランクインしていました。
【1989年の時価総額ランキング(世界)】
・1位:NTT(1638.6億ドル)
・2位:日本興行銀行(715.9億ドル)
・3位:住友銀行(695.9億ドル)
・4位:富士銀行(670.8億ドル)
・5位:第一勧業銀行(660.9億ドル)
・6位:IBM(646.5億ドル)
出所:内閣府 選択する未来2.0 第3回会議資料