・「ロールス・ロイス」がまさかの経営破綻…王室御用達の世界的高級車

かつて日本の電機メーカーは世界をリードする存在でした。特に液晶テレビなどのディスプレーは世界で大きなシェアを握ります。しかし2000年代以降に韓国や台湾といったアジア勢の台頭が相次ぎ、国内のディスプレーメーカーは衰退していきました。4年前に起こった「MT映像ディスプレイ」の経営破綻も、日本のディスプレー産業の凋落を印象付けるものでした。

2018年度最大の倒産劇

MT映像ディスプレイは、松下電器産業(現パナソニック)と東芝が2003年に共同で設立(※実質的な事業開始)した会社です。ブラウン管の製造を手掛けますが、液晶との競争が激しく、また独占禁止法の違反が指摘されたことから、2009年には早々に事業停止に追い込まれました。

MT映像ディスプレイは独占禁止法違反にかかる対応のため、事業を停止しつつ会社だけ存続している状態が続いていましたが、公正取引委員会の手続きが終結したことから、2019年2月5日に清算手続きが開始されます。倒産時の負債額は1030億円以上となり、大型の倒産が相次いだ2018年度においても最大でした。

【2018年度の主な倒産企業】

出所:東京商工リサーチ