継続教育が悩みのタネの理由:1.環境変化による影響

企業担当者の悩みが「継続教育」である理由には、二つの側面があるのではないかと類推されます。一つは環境変化であり、もう一つが無関心層の存在です。

まず、一つ目の環境変化は、法律改正によりもたらされました。

確定拠出年金法
(事業主の責務)

第22条 事業主は、その実施する企業型年金の企業型年金加入者等に対し、これらの者が行う第25条第1項の運用の指図に資するため、資産の運用に関する基礎的な資料の提供その他の必要な措置を継続的に講ずるよう努めなければならない。
2 事業主は、前項の措置を講ずるに当たっては、企業型年金加入者等の資産の運用に関する知識を向上させ、かつ、これを第25条第1項の運用の指図に有効に活用することができるよう配慮するものとする。

上記にあるとおり、確定拠出年金法では「資産の運用に関する基礎的な資料の提供その他の必要な措置」を「継続的に講ずるように努めなければならない」とされています。「継続的に…努めなければならない」という部分は、法改正により盛り込まれ、2018年5月から継続教育が事業主の努力義務となりました。

この変化について、中途半端さを感じている企業担当者もいるようです。「義務化のほうが対応しやすい」という声を聞くこともあります。前述の担当者アンケートでも、今後の法令改正で望むもの(複数回答)として「継続教育実施基準の明確化(義務の強化)」を14.3%が挙げています。

継続教育が悩みのタネの理由:2.無関心層の存在

DC制度への無関心層の存在は、企業担当者の悩みとして二番目に多い項目(2021年調査では25.8%)となっています。

どの企業でも、制度への無関心層は一定数存在します。強制力をもたない継続教育を実施しても、興味のある人、運用している人は出席しても、無関心層には届かない、というジレンマが生じます。

その結果、企業担当者は「努力義務でもあり、継続教育を実施したほうがよいとは思う(が、実施に踏み切る余裕がない)」と頭の片隅にずっと残っている、それが悩みのタネにもなっているのではないでしょうか。