相次ぐ食品偽装。食の安全を脅かした大事件を振り返り

2007年は食品偽装事件が相次いだ年でした。豚などの肉を混ぜ牛肉ミンチとして販売した「ミートホープ事件」や、「白い恋人」の賞味期限改ざんが発覚した「石屋製菓事件」、伊勢市の銘菓「赤福」で売れ残りの再販などが発覚した「赤福偽装事件」など、数々の不祥事が発覚します。賞味期限の改ざんなどを行い、「ささやき会見」でも話題を集めた「船場吉兆事件」も、起こったのは2007年のことでした。

食品にかかる不祥事を連続して起こし、再起のチャンスを逃した企業もあります。雪印食品は2000年6月、低脂肪乳などで1万3000人以上の被害者を出す食中毒事件を起こしてしまいました。その翌年、同社は輸入牛を国産牛と偽り、当時BSE問題に対する支援として行っていた国の国産牛買い上げ交付金をだまし取る事件を起こします。雪印食品の信用は地に落ち、牛肉偽装事件の発覚から3カ月後に解散に追い込まれました。

海外産の食品の安全性が大きく損なわれたのが「中国冷凍餃子事件」です。2008年1月、兵庫県と千葉県において中国の食品メーカー「天洋食品」製の冷凍餃子を食べた複数の人が入院する事件が発生しました。被害者の吐しゃ物からは有害な物質が発見され、冷凍餃子やパッケージなどからも同様の物質が発見されます。