さようなら100円皿…

回転寿司といえば「1皿100円」というリーズナブルな価格が魅力の1つでした。しかし今年10月、スシローとくら寿司が相次いで値上げを発表し、通常メニューから1皿100円の商品が姿を消します。これにより、主要な回転寿司チェーンで1皿100円を維持しているのは、はま寿司とかっぱ寿司だけとなりました。なお、はま寿司の「平日寿司一皿90円キャンペーン」は今年6月に終了しています。

値上げの背景には仕入れ価格の上昇があるようです。消費者物価指数を見ると、「生鮮魚介」は2020年までほぼ横ばいですが、2021年中ごろから顕著に上昇し始め、2022年9月時点では2019年末より20%以上も高くなりました。

【消費者物価指数の推移(2019年12月を100とした場合)】

総務省「消費者物価指数」より著者作成

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今年はインフレが世界的なテーマとなっていますが、魚介類は一般的な商品よりも値上がり幅が大きいようです。また円安で輸入価格が相対的に上昇したことや、エネルギー価格の上昇に伴う電気代や輸送費などの高騰も、回転寿司チェーンが値上げに踏み切った背景にあるでしょう。