また、睡眠時間を除いた時間に何をしているかというと、65歳以上の高齢者は家族といた時間が6時間27分、1人でいた時間が6時間15分で、それ以外の人といた時間は1時間半程度です。
特に注目を集めた結果は、1人暮らしの高齢者が睡眠時間を除くと11時間18分、1人で過ごしていたというものでした。
高齢になると、もっぱら家の中や家族と共にいることが多く、家族のいない人は1人でいるという生活の様子が分かります。
日本では相談し合ったり、病気のときに助け合ったりする高齢者の割合が低い
内閣府が行った高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(2020年)では、日本、アメリカ、ドイツ、スウェーデンの高齢者の生活を比較しています。
日本の高齢者の特徴としては、同居の家族以外に頼れる人として友人や近所の人を挙げる割合が低いことがあります。同居の家族以外に頼れる人はいない、と答えている人も男性では2割もいます。近所の人との付き合いがないわけではないのですが、外でちょっと立ち話をする程度が多く、相談事があったときに相談したり相談されたりするとか、病気のときに助け合うということはあまりないようです(ちなみにスウェーデンの高齢者も似たような傾向を持っています)。
同じく内閣府が行った高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果(2021年)では細かな分析がされていますが、1人暮らしの人は近所の人とあいさつは交わすものの、立ち話や物をあげたりもらったりするようなことは、同居者がいる人と比べて少ないという結果が出ています。また、人との付き合いがないと感じる(孤独・孤立感がある)人が4割、取り残されていると感じる人が25%程でした。
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