ソフトバンクが投資する「未上場株」とは

ソフトバンクグループはもともとM&Aに積極的で、これまで多くの企業に出資してきました。2016年には10兆円規模の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の設立を発表し、投資会社の色を強めます。投資事業は2022年3月期に3兆4347円もの巨額損失を計上しますが、それを差し引いても累計利益は3兆473億円あり、これまでグループの成長をけん引してきました。

出所:ソフトバンクグループ 2022年3月期 決算説明資料

ソフトバンクグループにおける投資収益の源泉は、多くの未上場株式です。半導体設計の「アーム」や自動配達ロボットの「ニューロ」など、上場こそしていないものの有望な企業をこれまで数多く抱えてきました。

未上場株式とは、その名の通り上場していない株式のことです。私たちは基本的に上場株式にしか投資できないため、なじみのない人の方が多いでしょう。

そもそも、企業は上場していないことが一般的です。国税庁の「会社標本調査(2020年度)」によると、国内には280万4371社の法人がありますが、上場企業は3769社しかありません(2022年8月2日時点。プロ向け市場および外国会社を除く)。これを単純に考えると、数が多い未上場株式の方が投資しやすいようにも思えますね。

出所:日本取引所グループ 上場会社数・上場株式数

しかし、未上場企業は基本的に株式の譲渡を制限しています。つまり、投資したい未上場企業を見つけても、その株式を取得することは原則できません。その未上場企業と交渉の末、株主総会や取締役会の承認を受ければ取得できる可能性はありますが、多くの人にとって現実的ではないでしょう。このような事情があるため、未上場株式には基本的に投資できないのです。

もっとも、最近はクラウドファンディングや専用ファンドを通じ、未上場株式に投資できる機会が増えてきました。未上場株式に投資したい人はこれらのサービスを利用してみてはいかがでしょうか。ただし、未上場株式は上場株式よりも一般的にリスクが高いため、投資の際は注意してください。