サラダはおいしいビジネス?

ところで、最近サラダを購入する人が増えているようです。近年は中食(※)の市場規模が拡大しており、2017年には初めて市場規模が10兆円を突破しました。それに伴いサラダの購入も増加しており、2020年の1人あたり購入金額は1985年のおよそ2.9倍にまで上昇しています。同じ期間で家庭での生鮮野菜の購入額は減少しました。野菜を摂取する方法として、すぐに食べられるサラダの方が選ばれているのかもしれません。

※中食(なかしょく):スーパーやコンビニなどで総菜・弁当などの調理済み食品を購入し、家庭で食事すること、またはその食品。

【生鮮野菜とサラダの1人あたり購入金額(1985年=100とした場合)】

出所:農林水産省 加工・業務用野菜をめぐる状況(令和3年4月)

別の調査でもサラダの消費が増えている様子がうかがえます。キューピーと三菱商事が共同出資して設立したパッケージサラダ大手「サラダクラブ」は、毎年「サラダ白書」を公表しています。それによると、週に1回以上パッケージサラダを購入する人の割合は2021年に37.7%となり、2013年以降で最も大きな数値となりました。

【パッケージサラダを週に1回以上利用する人の割合】
・2017年:23.3%
・2018年:31.8%
・2019年:28.2%
・2020年:30.3%
・2021年:37.7%

出所:サラダクラブ サラダ白書2021

最近は1個1000円以上する高価格帯サラダも珍しくなくなりました。健康志向の高まりやライフスタイルの変化を考えると、サラダビジネスの成長余地は大きいかもしれません。

【キューピーの業績】

※2022年11月期(予想)は同第1四半期時点における同社の予想

【三菱商事の業績】

※2023年3月期(予想)は2022年3月期時点における同社の予想(売上高の開示なし)