これまでは、高齢になってお金の支払い手続きができなくなったり、亡くなって葬送が必要になったりすれば、家族が自然にそれらを代わりに行ってきました。葬送のときは地域の人たちが慣習に従って手伝ってくれることも多かったでしょう。家族や地域に縛られずに自由に生きられるようになった反面、このように「何も言わなくても物事が進む」ことは期待できなくなりつつあります。お墓もその一例です。

遺言と死後事務委任契約のどちらが優先されるのか、死後事務委任契約の実行を誰が監視するのかなどの議論はありますが、元気なうちに、死後事務について誰に何を依頼するのかを明確に定めておくことはこれからますます重要になるでしょう。法律専門職や民間事業者はもちろん、一部の社会福祉協議会が死後事務に関するサービスを始めていますので、地域にどのような選択肢があるかをチェックしてみましょう。

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