私のお墓はどうなる?

彩子さん(仮名、50歳)は金融関係のシステム会社に勤めるシステムエンジニア。新卒から同じ会社に勤めており、現在は40人の部下をまとめる管理職です。30歳の時に一度結婚しましたが、3年後に離婚して以来、おひとりさま。実家は3駅離れた隣町にあり、弟夫婦が母親と二世帯住宅で暮らしています。

彩子さんは久々に実家に帰りました。母と雑談をしていると、たくさんのお墓や葬儀のパンフレットが目に留まりました。どうしたのか尋ねると、父の郷里が遠く、お墓を管理するのがこの先難しいので、「墓じまい」をして近隣で改めてお墓を購入したいと考えているとのことでした。今お墓があるお寺に挨拶に行ったり、役所に届けを出したり、他にもたくさんやることがあるそうです。

久々に父の郷里を訪ねるのもいいかもしれないなと思いつつ、彩子さんは、近隣に購入するというお墓に自分は入れるのだろうか? とふと疑問に思いました。母に聞こうとしましたが、弟夫妻はどう思うだろうか、お墓の購入の費用は誰が出すのか、再婚したらどうするのか、といろいろな疑問が湧いてきて、その場では何も言えませんでした。