掛金の拠出が難しくなったら減額や停止を検討

前述の通り、iDeCoの途中解約は簡単ではない。しかし、子育てや転職などでライフスタイルが変わり支出が増え、掛金の拠出が難しくなる場合も考えられる。

iDeCoは途中解約こそ難しいが、掛金の減額や拠出の停止は誰でも可能だ。もし拠出の継続が難しいならこちらも視野に入れたい。

掛金の変更は1年に1回、『加入者掛金額変更届』を提出することで申請できる。

書類は第1〜3号被保険者それぞれに専用のものが用意されており、自身の区分に応じたものを取得、提出する必要がある。ただし、掛金額の変更反映にはおおよそ1ヵ月半から2ヵ月半程度かかるため、余裕を持って申請しよう。

また、掛金の拠出を一旦停止し、前述した運用指図者になるのも選択肢の一つ。その場合は『加入者資格喪失届』を提出する。

停止期間中も運用益は非課税のままなので大きなデメリットこそないが、積立額が減るので、当然ながら将来受け取れる年金の額も少なくなってしまう。家計に余裕が生まれたら、すぐに拠出を再開したほうが無難といえるだろう。

ちなみに、iDeCoで掛金を拠出するためには国民年金の加入者であることが必須条件。例えば失業などで国民年金保険料の免除申請をした場合、掛金の拠出資格を失うことになる。そのまま拠出を続けてしまうと、都度税込1048円の手数料を引かれて還付されるため、拠出停止の手続きは忘れないようにしたい。