評価機関による運用力評価には独自の付加価値

利用のためのハードルは高いが参考とする価値あり

今回まで11回にわたり、これから良好な運用成績が期待できる“優れた”アクティブファンドの選び方を考えてきました。

最初の7回では、過去の運用実績ではない定性評価を中心に考えるべきであることをご説明し、ご自身でも行うことができる商品性評価や運用力評価の方法をご提言しました。またその後の4回では、定性評価に注力している評価機関の事例をご紹介しながら、彼らがより精緻な運用力評価のためにどのような工夫や努力を積み重ねているかをお話ししました。

評価に必要な情報を開示しているファンドであれば、ある程度の手間と時間はかかるものの、ご自身で商品性や運用力の評価を行い、根拠を持って“優れた”アクティブファンドを選定利用することができるでしょう。その結果平均点以上のファンド選定ができる可能性は非常に高くなると思われます。

しかしながら、評価機関による運用力評価はさらに多角的な情報収集と独自の評価体系並びに評価経験に基づいています。彼等の評価結果が利用できるようであれば、併せて参考とすることで、さらに確信度の高いファンド選定を行うことができるでしょう。

次回からは、アクティブファンドを離れ、“優れた”インデックスファンドの選び方を考えます。