現在の役割は「予備電波塔」

東京タワーは2018年9月、テレビ電波塔としての役目を終えました。2012年に「東京スカイツリー」が完成したことが大きな原因です。

東京タワーの開業当初よりも高層のビルが立ち並び、電波を届けるためにはより高いタワーが求められるようになりました。そこで東京タワーより300メートルも高い634メートルの東京スカイツリーが造られたのです。東京スカイツリーは開業前の2011年に「世界一高いタワー」としてギネス記録にも認定されました。

現在の東京タワーの主な役割は予備電波塔です。東京スカイツリーに万が一トラブルが起こったとき、東京タワーが代わりの電波塔として機能する役割を持っています。主要な電波塔としての地位は東京スカイツリーに譲ったかもしれませんが、現在でも電波塔としての役割は続いているといえるでしょう。

また東京タワーはシンボルとしての役割を持つと考える人もいるでしょう。半世紀以上にわたり私たちを見守ってきた東京タワーは、東京、ひいては日本に欠かせない存在です。

執筆／若山卓也（わかやまFPサービス）

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業（IFA）および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。
AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。