「らしさ」を保った成長ができるのか 向こう3年が勝負

強力なマンパワーにJAM WRAPというツールを掛け合わせ、さらなる成長を目指すJAM。「日本最大の金融機関」を目標に掲げるだけあって、中期経営計画にも売上、社員数ともに毎年倍増という絵を描く。

その実現のために、現在の取り組みに加えマンパワーの水平展開や外部金融機関との提携等を検討しているという。「この3年、営業活動にしても採用活動にしても、自分自身がメインプレーヤーとして動いてしまっていた面は否めません。2年ほど前から成果が出始めたメディア戦略の強化や採用活動の権限移譲はすでに進めていますが、人材の質、もっと言えばJAMの文化を維持しつつ、これをさらに拡大できるか。そこが課題で、向こう3年は勝負の年だと思っています」と表情を引き締める。

さらに、他企業との提携については「地場証券を買い取って再生するくらいの思い切った施策も必要かもしれません。現状、最もデジタル化が進んでいない業界だからこそ、自分たちが関わる効果は大きいと思う。苦労は大きいでしょうが、そうした意義深く、誰もやらないことを通じて『日本最大の金融機関』を目指していくことになると思います」と意気込む。

想いは泥臭いほどに熱く、提案は合理的に。スマートで洗練された印象とは違った企業文化を持つJAM。既存の金融機関が切り込めなかった、若く、合理性を好む「新しい富裕層」にリーチすることでスピード成長を遂げた同社の「次の3年」では、「連携」と「展開」がキーワードになりそうだ。