現状のバランス型ファンド積立は継続、生活防衛資金が貯まったらプラスの投資も

2年前からつみたてNISAで積み立てているバランス型ファンドを続けるべきか? のご相談にも回答します。平田さんが投資している商品は、1本の商品で国内外の株式・債券・リートに投資できる分散効果の高い商品。さらに運用成果を拝見したところ、少しずつではありますが資産が増えているご様子でした。せっかく増えているうえ、0.2%程度という低コストを実現している商品ということもありますし、毎月3千円程度の定額投資ですので、このまま続けてみてはいかがでしょうか。

ここからは仮定の話とはなりますが、生活防衛資金が貯まった後には、現在のバランス型ファンドの投資額を増やすことも一案です。つみたてNISAは年間で最大40万円まで投資ができる制度です。枠を目いっぱい使って、投資されてよいと思います。さらに、より積極的な運用を目指すなら、現在のバランス型ファンドだけではなく、先進国の株式に投資する別の商品を新たに加えてもよいでしょう。なぜなら現在のバランス型ファンドは、現状ではリターンが期待できない債券も含まれている商品です。分散投資という観点では優れている商品ですが、市場の成長性を享受するには、先進国株式の比率を高めた方がよいと思うからです。

ただし、平田さんに覚えておいていただきたいことがあります。現在のバランス型ファンドは、「金融機関の方に勧められた商品をそのまま運用している」とのことでした。今後は自分で商品を選べるだけのお金の知識力を高めていただきたいと思います。そのためには、今積み立てているファンドの特徴をあらためて目論見書で確認してみることはもとより、運用報告書をマメに読むことをおすすめします。金融の知識力アップの秘訣は、わざわざ時間を作ってお金の勉強をすることではなく、お金の情報に触れられる環境作りと習慣化に尽きると思います。ぜひ参考にしてみてください。

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今回のお話をまとめますと、まず平田さんに必要なのは、収入減を乗り越えるための家計改善と安定的な家計基盤を作ることです。同時に金融知識を高める勉強も進めながら、家計が落ち着いたら本格的に現状のつみたてNISAの“プラスα”の投資に取り組みましょう。

また、平田さんは老後資金を貯めたいとのご希望もありますので、iDeCoを始めてみるものおすすめです。非課税や長期積立投資によるiDeCoのメリットを享受するためにも、なるべく早く始めることを目標にしてください。

このコラムが、平田さんやコロナ禍で収入減になった方々への一助になることを願っています。