ファイナンシャルプランナーを上手く活用するには、ユーザー側の姿勢も重要

いろいろお手伝いさせていただいていて、「サービスを使うのが大変うまいなあ」と(僭越ながら)感心するお客様がいらっしゃいます。まず、サービスを使う気風のよさがあります。決して安くはないプラニングサービス※1ですが、ポンとお金は出し、その代わり、やるからにはそれなりのものを自分が得ようという意気込みがあります。
※1編集部注……例えば「Package Service」という、包括的ファイナンシャルプラニングのパッケージは$1500~提供されています。

まずプランニングは家計に関する情報整理から始まりますが、時間をかけて整理し、きちんと現状を把握します。多くの人にはこれが案外、乗り越えるべき最初の壁でもあります。今まで整理してこなかった、あるいは、なんだか現状と向き合うのが怖いという複雑な心境もあるでしょう。でもこれを乗り越えた後は、「ああ、本当にやってよかったです」という声がよく聞かれます。この一歩を踏み出すのが大切に思います。

それから情報を整理し、問題や将来への希望を伺っていき、お客様の状況を鑑みつつ、様々な選択肢の長所と短所をわかりやすく整理するのが私の仕事です。考え方の説明などをさせていただいて、「あ、それは知っています。ブログ※2で読みました」と言われる方も多いです。私は、アメリカのパーソナルファイナンスに関する情報提供ブログを運営しているのですが、それをよく読んでくださり、基本的な知識を学んでくださっているのです。
※2編集部注……アメリカで暮らす方々を対象にした、パーソナルファイナンスの情報共有サイト「Smart&Responsible」内で更新されています。

ブログについては、「ここまでの情報をよくタダで掲載しますね」とよく言われます。でも考えてみればブログの記事は基本情報で、それをそれぞれ個々のケースにどう適用するか、どう組み合わせるかというところがプランナーの腕の見せ所だと思っています。

お客様がすでに基本的なことを勉強しておられると、適用・応用の説明もスムーズで、クライアントとプランナーの“協業”の醍醐味みたいなものも感じます。