「人生に必要なもの。それは勇気と想像力、そして少しのお金だ」
チャップリンの名言にあるように、私たちの人生にお金は切り離せません。そこで、株式投資や投資理論、ビットコイン、プロジェクトファイナンスなど「お金」に関するテーマに人生を賭けた主人公の映画を集めてみました。お金とは何か? を深く見つめ、また同時に金融も学べる、秋の夜長におすすめの映画を5つご紹介します。
『ウォーレン・バフェット氏になる』(2017年)
投資の神様、ウォーレン・バフェット氏の2017年のドキュメンタリー映画『ウォーレン・バフェット氏になる』からご紹介しましょう。
毎朝妻から3ドルほどのお小遣いをもらい、マクドナルドのドライブスルーへ自ら運転して向かう――生まれ故郷のネブラスカ州オマハで暮らすバフェット氏の生活ぶりは、世界的にリッチな人物の一人であるにもかかわらず、質素で慎ましく、実に庶民的。
しかしながら、家族や同僚などへのインタビューで、その人物像がだんだん浮き彫りになると、やはりただ者ではないオーラが漂ってきます。
ベンジャミン・グレアムとの出会い、バークシャー・ハサウェイの経営、ソロモン・ブラザーズ事件など「オマハの賢人」と米国で称されるキャリアの積み上げと同時に、一人の人間として、父であり夫であることの苦悩も描かれており、本で知る彼とはまた違うバフェット氏に触れることができます。
儲け第一主義のウォール街とは大きく異なる投資の価値観、自分の信条に従って行動する大切さ、また同氏の投資理論の基盤である「複利」の考え方や、得意な分野のみに投資する「サークル・オブ・コンピタンス」など、投資の天才からそのエッセンスを教わることができるのも魅力です。