銀行・証券それぞれにうまみのある、手数料の高い金融商品

なぜ、銀行員と証券マンは元々の顧客意向に沿わない商品を結託して提案するのでしょうか。

それは、紹介客であげた手数料は銀行員と証券マン両方の成績になるからです。特に仕組債や新興国通貨建ての債券は手数料率が非常に高いのです。例えば、新興国債券ならば購入時手数料8%、1000万円新興国債券を購入してもらえると80万円程度手数料が計上されます。80万円の手数料とは、投信に置き換えて考えてみると、その投信の購入時手数料3.3%で計算した場合、2400万円程度の投信を買うときと同じ金額です。同じ1000万円の販売であれば、手数料率が高い商品を提案したい……というのが、販売側の本音です。そのため、ときには銀行員を面談時に同席させ、一緒に提案をしていました。そうすると、お客様は「銀行の担当者もいいと言うなら」と、半ば銀行に対する信用で買う方も多かったのです。

その後どうなったかと言いますと、ろくな説明もせず、担当者によっては元本保証とも捉えられるような曖昧な説明をしていたためクレームの嵐でした。また、リスクの高い商品を提案するためには口座開設時、リスク許容度についてうかがう質問項目に対し、安全性と収益性に配慮した「バランス重視」、「収益性重視」にチェックをしていただく必要があるのですが、「安定重視」の意向の方にもそれらにチェックを入れてもらうこともしばしばでした。なぜなら、「安定重視」だとリスクの高い商品を提案できないためです。