3位グローバルAIファンド
三井住友DSアセットマネジメント
ファンドの特徴
・AIの進化・応用による成長が期待される企業に投資
・上位銘柄には情報系企業に限らず、自動車・航空会社なども含まれる
先端技術の中でもAI(人工知能)にフォーカスし、人工知能の進化・応用による成長が期待できる銘柄に投資するファンド。注目の理由には、コロナ禍によるAIの重要性の認知拡大のほか、コロナ禍前からの人気やパフォーマンスを挙げるコメントも目立った。
2位投資のソムリエ
アセットマネジメントOne
ファンドの特徴
・変動幅を抑え「大きく負けない」ことを目指すファンド
・国内外の株式、公社債、REITの配分比率を機動的に変更
・3月末時点のリターンは年率4.25%、リスクは年率2.37%
投資先資産の配分比率を状況に応じて変更することで値動き幅を抑え、「大きく負けない」ことを目指すファンド。以前から堅調なパフォーマンスを見せていたが、コロナショックの際、下落率を抑えた実績と、その後の回復にも乗り遅れずに追従する値動きに、多くの評価が集まった。
1位グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)
日興アセットマネジメント
ファンドの特徴
・先物取引を積極的に活用し、投資額の5.5倍相当額の投資を行う
・海外株式、REIT、債券、金の4資産に投資、機械的に投資割合を変更
・「株式・REIT」と「債券・金」リスクの大きさが概ね同等となるよう投資
新型コロナウイルスの影響が依然収まる様子がない状況にもかかわらず、投資金額の5.5倍相当額に投資する攻めの姿勢が色濃く出るファンドが1位となった。この背景には、コロナショックによる下落からさほど間を置かずに回復局面が訪れたことがあるだろう。投資先資産として組み入れている金の価格上昇も手伝って足元のパフォーマンスも好調なファンドに、リスク許容度に注意を払いながら長期投資のツールとして勧めたい、といった意見が集まった。
コロナショックの最中に実施した前回のアンケート同様、「コロナ後」に期待を込めたテクノロジー系のファンドへの注目が引き続いた半面、1位・2位にはそれぞれ「大きく負けないことを目指す」、「投資金額の5.5倍相当額に投資をする」といった特徴を持つバランス型ファンドがランクインした。
テクノロジー関連は、短期的な上昇にとどまらず中長期的な成長を望めるテーマだという認識は広がりつつあるが、そうはいってもコロナショックをはじめ、急激な下落の影響はそれなりに受けてしまう。となれば、やはり複数資産を組み合わせたバランス型ファンドに関心が集まるのもうなずける話だ。
とはいえ、「投資のソムリエ」は変動幅を抑制し大きく負けないことを目指し、「グローバル5.5倍バランスファンド」は、レバレッジを活用し相対的に少ない投資資金で効率的に資産成長を目指すという、他のバランス型ファンドと差異化を図る方針を取っている。長期投資を実践するツールを探す金融マンには、顧客の心に響くようなエッジの利いたファンドが響くのかもしれない。それだけに万人受けするファンドとは言えないが、コロナショックの際に「負ける怖さ」を強く感じた人や、バランス型ファンドで “攻め”の投資を行うことに興味を惹かれる人は、こうした特色あるファンドに目を向けてみるのもいいだろう。