家庭でお金やライフプランを考えるきっかけにも
12歳以降の払出しには本人の同意が必要という仕組みは、家族でお金のことを話し合う一つのきっかけにもなりそうです。進学や将来の夢について話しながら、そのためにどんな準備が必要になるのかを自然に学ぶ機会になります。
また、もし子の年齢が18歳に迫っていたとしても、こどもNISAを通じてお金や投資について学ぶ機会として活用できます。現在の学校教育では金融経済教育が行われるようになり、お金のこと、家計のこと、そして投資のことも学ぶ機会があります。実際に自分名義の口座を持つことで、値動きや積立の仕組みを体験的に学ぶことができます。学校で学ぶ金融経済教育と実体験が結びつくことで、より深い理解につながるでしょう。
こどもNISAは、単なる資産形成制度ではありません。将来のためのお金を準備しながら、家族でお金や人生について考えるきっかけをつくる制度とも言えます。制度の特徴を理解した上で、各家庭に合った活用方法を考えてみてはいかがでしょうか。
こどもNISAのギモン解決Q&A
最後に、こどもNISAについてよくある疑問をQ&A形式でご紹介します。本文でご紹介したことと重複するものもありますので、復習も兼ねて考えてみてください。
こどもNISAは「親の資産」ではなく「子どもの資産」になるのですか?
はい。こどもNISAに拠出した時点で子への贈与となり、資産の所有者は子になります。親が自由に使うことはできません。
祖父母がお金を出しても利用できますか?
はい。親だけでなく祖父母などから贈与を受けた資金を活用することも可能です。ただし、他の贈与も含めて年間の受贈額には注意が必要です。
ジュニアNISA※6と何が違うのですか?
ジュニアNISAとくらべたこどもNISAの特徴は
・資金の使途などの条件を満たせば払出しが12歳以降可能
・非課税保有期間が無期限
・投資対象が長期投資に適した投資信託等に限定
という点で、長期の積立投資による資産形成と、教育費等への資金活用の両面を意識した制度となっています。
途中で払出せますか(引き出せますか)?
18歳※2までは原則※1払出しができません※3が、12歳※4以降は、教育費など子のための用途に限り、本人同意のもとで払出しが可能です※3。
どんな商品に投資できるのですか?
投資対象は金融庁の基準を満たした投資信託とETF(上場株式投資信託)のみです。株式やその他の投資信託等は購入できません。
こどもNISAで資産が増えたら、成人後のNISAの枠が減ってしまうのですか?
非課税保有限度額への算入は評価額ではなく簿価(買付額)ベースで行われます。そのため、運用によって資産が増えた分まで限度額に算入されるわけではありません。たとえば、100万円で買い付けた資産の評価額が150万円になっていた場合でも、非課税保有限度額に算入されるのは100万円です。
※1.災害による家屋の全壊等について税務署長の確認を受けた場合は払出すことができます。
※2.子が1月1日時点で18歳である年に、NISAのつみたて投資枠に移行され払出しも可能となります。
※3.要件を満たさず払出しを行った場合、その払出し時の利益だけではなく、こどもNISA内における過去の譲渡益や配当等の利益についても遡及して課税が行われます。
※4.子が3月31日時点で12歳である年の1月1日以降が対象となります。
※5.暦年課税の基礎控除110万円により非課税となります。
※6.ジュニアNISAは、未成年者を対象とした少額投資非課税制度で、新規口座開設および新規投資は2023年末をもって終了しました。
(執筆:三菱UFJ信託銀行 小澤 良祐)
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