新NISA成長投資枠の対象に新たにラインアップされた投資信託のトレンドを分析。これから投資を始める人には自身に合った商品選びの参考に、運用中の人にはポートフォリオの見直しや補強のヒントが得られるはずだ。

傾向は「エッジ型・集中投資」「ファンドラップ」「バランス型」

2026年9月、新NISA成長投資枠の対象投資信託として超大型高配当株やテーマ型、実績あるバランス型など計20ファンドが新たに届け出された。その特徴を「エッジ型・集中投資」グループ、 FW(ファンドラップ)シリーズ、バランス型ファンドグループの3つの軸で分類し解説する。

【2026年9月】新NISA(成長投資枠)対象商品新規届出リスト

出所:資産運用業協会よりFinasee編集部作成

1.「エッジ型・集中投資インデックス」グループ

「日本株の配当利回り上位10銘柄のみ」「金融セクターのみ」「アジアのテクノロジー株のみ」といったように、投資先を厳選・限定して絞り込んでいるエッジの立った商品群。絞り込んでいる分、市場全体の値動きとは異なる独自のボラティリティが見込まれるため、ポートフォリオに加えるサテライトとしての役割が期待できそうな点が特徴だ。以下、各ファンドについて詳細を見ていこう。

ニッセイ・S日本超大型高配当株式トップ10インデックスファンド(年4回決算型)<購入・換金手数料なし> 愛称:ニチハイ10〔追加型投信/国内/株式/インデックス型〕ニッセイアセットマネジメント

国内株市場から、時価総額および流動性が非常に高い超大型株を対象とし、過去の赤字実績などを排除した上で配当利回り上位10銘柄を選定する指数「Solactive Japan Super Large Cap High Dividend 10 インデックス(配当込み)」への連動を目指す。 同指数の過去5年間の平均配当利回りは4.0%(2026年6月末時点、※四半期毎データの平均)。同指数の構成銘柄は三菱UFJフィナンシャル・ グループ12.5%、三井住友フィナンシャル グループ12.4%、日本たばこ産業10.8%、東京海上ホールディングス10.1%、KDDI9.8%、ソフトバンク9.7%、武田薬品工業8.9%、トヨタ自動車8.9%、NTT8.9%、任天堂8.0%(2026年7月末時点)。

SBIフランクリン・テンプルトン 金鉱株式ファンド 愛称: ゴールド・フロンティア〔追加型投信/内外/株式〕SBIアセットマネジメント

現物の金(ゴールド)を保有するのではなく、金を「生み出す」企業に投資する点が特徴。大型の金鉱会社のみならず、探鉱・開発段階の中小型企業にも幅広く投資し、金価格上昇の恩恵に加えて鉱山開発や生産拡大による企業の利益成長や配当収入の獲得を追求する。金・金鉱株は株式や債券などの他資産との相関性が比較的低いとされる。そのためインフレヘッジや地政学リスク対策、分散投資のサテライト枠として活用できる設計といえそうだ。

イーストスプリング・アジア・テクノロジー関連株式ファンド(3ヵ月決算・予想分配金提示型)/(年2回決算型)愛称:アジアテック〔追加型投信/内外/株式〕イーストスプリング・インベストメンツ

アジア(中国、台湾、韓国、インドなど)に本社や主拠点を置く半導体製造・設計、ITサービス、ソフトウェアなどの企業に投資。「3ヵ月決算・予想分配金提示型」は基準価額の水準に応じて毎期分配を目指すインカム重視の投資家に、「年2回決算型」は複利効果(資産形成)を重視する投資家に向いているといえそうだ。2026年10月27日に設定・運用を開始予定。

東京海上・配当成長日本株ファンド(年4回決算型)〔追加型投信/国内/株式〕 東京海上アセットマネジメント

日本株の中から現時点の利回りの高さだけでなく、持続的な配当成長が見込まれる銘柄に投資。企業の財務健全性やキャッシュフロー創出力を重視し、将来にわたり配当の成長が見込める銘柄を厳選。従来の高配当株投資にとどまらず、株価の下値耐性と配当成長の両立を目指したい投資家から注目されそうだ。

トラノテック グローバル高利回り債券ファンド(為替ヘッジあり)愛称:ペンタゴン〔追加型投信/内外/債券〕TORANOTEC投信投資顧問

世界各国のハイイールド社債を実質的な主要投資対象とする債券ファンド。短期債重視、ボトムアップ分析、相場下落時の損失リスクを抑えるダウンサイドプロテクションを基本方針に運用。米国短期金利を上回る収益を目指す。本来の価値に比べて割安と考えられる銘柄を発掘し、機動的に投資の配分を変えるレア・アルファ戦略を活用。為替リスクを抑えながらグローバルな高利回りニーズに期待する投資家の関心を集めそうだ。

ダイヤセレクト 日本株オープン(年1回決算型)〔追加型投信/国内/株式〕東京海上アセットマネジメント

三菱グループ企業に投資する特化型運用。伝統と信頼を礎に中長期的な成長が期待される同グループには、三菱商事や三菱重工などをはじめ、日本の経済基盤やインフラを支える企業が多数属する。個別株を何銘柄も管理する手間や資金が気になる投資家にとって、投資信託でまとめて投資できる点はメリットといえる。プラスアルファを狙うサテライトを探す観点からもユニークな存在。

インベスコQQQ ファンド〔追加型投信/海外/株式/インデックス型〕インベスコ・アセット・マネジメント

米国ナスダック市場の上場大型株100銘柄で構成されるNASDAQ100指数に連動する投資成果を目指し運用するインデックス型投信。米国上場ETF・インベスコQQQを主な投資対象とする。ETFのインベスコQQQは1999年の設定以来、運用資産残高65兆円超に達する世界最大級の規模を誇る(2026年4 月末時点)。日本市場にも2026年6月に上場した。