モーニングスターがまとめた2026年9月の国内投資信託市場の純資金流入額は2兆555億円と、前月から約730億円減少したものの、4カ月連続で2兆円超を維持した。9月末の純資産総額は株式市場がやや軟調に推移したことや円高が進行したことなどによって前月比約3.6兆円減の208兆3940億円になった。
円高と株安で海外資産に評価減
資金流入額を資産別でみると、「世界株式型」(約1兆4959億円、前月は約1兆5279億円)、「国内株式型」(約2473億円、同約2879億円)、「バランス型」(約1789億円、同約1726億円)、「国内債券」(約613億円、同約426億円)の順に資金を集めた。「世界株式型」は純資金流入額全体の約7割を占めた。モーニングスターは、「『その他』の純資金流入額は前月比175億円減の310億円となり、金価格が下落するなかでも、金関連ファンドへ資金流入が多く見られた」と注目している。
一方、前月は「世界REIT」が約200億円の資金流出で、12カ月連続で資金流出が続いていたが、今月は約19億円の資金流入に転じ、すべてのカテゴリーで資金流入になった。
9月末時点の純資産残高は資産別では「世界株式型」が約125兆930億円(前月比約2兆507億円減)、「国内株式型」が約28兆8364億円(同1799億円増)、「バランス型」が約23兆5402億円(同5145億円減)、「世界債券型」が13 兆 7514 億円(同4803億円減)の順だった。世界的に株価が伸び悩んだこと、また、為替が8月末の1ドル=159.83円から9月末には156.89円へと円高が進んだ影響で海外資産が為替評価減になった。
国内株式はインデックス・ファンドに資金集中
9月の純資金流出入額を資産別・カテゴリー別でみると、「世界株式型」には10カ月連続で1兆円を超える純流入額になっている。全体の月間ランキングでは純流入額上位10本中9本を「世界株式型」が占めた。前月は10本中7本だったため、大型の資金流入の集中が一段と進んだ。流入の中心は引き続きインデックス・ファンドで、インデックス・ファンドの純流入額は1兆529億円と4カ月連続で1兆円を超え、「世界株式」の流入額全体がマイナスとなる中にあっても流入額が約399億円増となった。
一方、アクティブ・ファンドでは「グローバル」が約5113億円の資金流入だったが、「米国」は345億円の資金流出で13カ月連続の資金流出となった。流出額も前月の約91億円から拡大した。アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」(設定はアライアンス・バーンスタイン)から約300億円の流出が生じたことが主因で、引き続きモーニングスターは「単一ファンドの動向がカテゴリー全体の純流出入を左右する形が続いている」とその影響の大きさに注目している。その他、「アジア・オセアニア」が約261億円の資金流出、「新興国」が約65億円の資金流出など、「グローバル」以外のカテゴリーはすべて資金流出になった。
「国内株式型」の9月は日経平均株価がほぼ横ばいだったが、純流入額は前月比407億円減の2473億円となった。5カ月連続で1000億円超の資金流入の水準を維持している。ただ、8月は「野村構造変化日本株ファンド」(設定は野村アセットマネジメント)、「ノムラ・ジャパン・オープン」(野村アセットマネジメント)などアクティブ・ファンドが国内株式全体の純資金流入の約7割を占めたが、9月はインデックス・ファンドが純流入で全体の6割以上を占めた。アクティブ・ファンドで「大型」に分類されるファンドの流入額は8月の約1655億円から9月は765億円へと大幅に減額し、インデックス・ファンドの流入額は8月の約880億円から9月は約1492億円に増大した。個別ファンドでは「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」が約258億円の純流入額で全体の月間流入額ランキングで第11位に入った。
「バランス型」の純流入額は1789億円と引き続き高水準を維持した。バランス型カテゴリー内では「積極型」が1054億円の流入額となり、11カ月連続で1000億円超の水準を維持した。また、7月に新規設定された「安定型」の「あおぞら・新グローバル分散ファンド(限定追加型)2026-07」(設定はあおぞら投信)が約260億円の純流入となり、9月に新規設定された「アテネ債券/SMTAMグローバル経済コア戦略ファンド2026-09」は約142億円の純流入となるなど資金流入をけん引した。
執筆/ライター・記者 徳永 浩

