資産形成・投資について中立的立場から学びを提供する三菱UFJ信託銀行の『お金の、育て方』。同サイトに掲載されたコラムを転載・再編集してお届けする(掲載元の執筆日:2月10日)。
NISAやiDeCoを利用して資産形成されている方にとって昨今の株式相場の堅調ぶりはちょっと嬉しいですよね。資産残高は大きく増え、含み益も膨らんできていると思います。一方で、リスク管理をされている方は、このままで良いのか、リスクが高すぎないかという心配も生じているのではないでしょうか。今回は、投資信託への投資が好調な時こそ気をつけたいこと、3選をご紹介します。
1.リスクジャンキーにならないよう気をつけよう
新NISAで初めて投資をされた方は、株式相場の上昇スピードに始めは驚きながらも、だんだん上昇して当たり前、投資は簡単!のような感覚になってきていませんか。たとえば昨年(2025年)、年初にNISA成長投資枠で240万円、オルカン(全世界株式)に一括投資した方は、年間の収益率が約20%なので、48万円の時価増加があったことになります。過去から投資をされていた方は累積で相当の運用益が積み上がっているのではないでしょうか。このような状況で何を思うか。私は二手に分かれると思っています。一つは下がるのが怖いので、いったん売って利益確定をしたいと考える人。そしてもう一つは投資信託でこんな簡単に儲かるなら、もっと儲かる刺激のある商品が買いたいという人。
特に後者は運用リスクに対して少し麻痺してきている、いわばリスクジャンキー(大きなリターンを得るために、リスクの高い投資やギャンブルに手を出す人)の気があります。高いリターンを求めて、短期間に大きな値動きが生ずる個別の小型株や暗号資産、元手が少なくとも多額の取引が可能な信用取引やFX(外国為替取引)など、リスクの高い商品に手を出したくなる人です。これらは始めるとどんどんエスカレートする可能性があります。信用取引やFXでは投入元本に対し実際の取引額を大きくすることができますので、いざ損失が大きくなると投入元本の損失だけでは済まないことも容易に起こります。中途半端な知識と経験では大きな痛手を負う可能性が高いのです。やるなら、それなりの勉強と覚悟が必要かと思います。
前者のいったん利益確定がしたい人については、当コラムシリーズ 第4回「積立投資のやめ時、売り時教えて!」で説明しました。リスクを下げるために一部売却して他のリスクの低い資産に乗り換えるならわかりますが、売って値下がるタイミングを待って買い直すつもりなら、売却せずそのまま保有することをお薦めしています。タイミング売買で勝てることは少ないからです。ただ、この場合はうまくいかなくても大きな痛手を負う訳ではありませんので、結果はともかく投資を楽しみたい方はチャレンジされても良いかと思います。
