「後始末をお願いすることは200%ない!」

不本意ながら私はその場で自分の経済状況を姉に説明し、「だから沙羅に後始末をお願いすることは200%ない!」と断言しました。どうやら姉もそれで納得したようでした。私の剣幕に押されただけかもしれませんが。

しかし、この一件で私は、おひとりさまという身分の危うさを痛感しました。

大卒後に今の会社に入社して来年の春で30年、大出世したとか会社の価値を大幅に向上させるイノベーションを起こしたわけではありませんが、地道に実績や信頼を築いてきたという自負はあります。なのに、おひとりさまというだけで不完全な人みたいに思われてしまうのは不本意です。

それまでの私は、好きなミュージカルを見に行くのも、旅行に行くのも1人で、正直、その方が気が楽でした。ですが、最近は意識的におひとりさまグループでの活動を増やしています。

私くらいの年代になると皆生涯おひとりさまを覚悟しているせいか、振り切れた人が多く、10年後くらいには日本中に増えている空き家を活用しておひとりさまの老人ホームを作ろうなどという威勢のいい話も出ています。

先日、子どもの顔を見せにきてくれた沙羅にその話をしたら、「絵里ちゃんにはお世話になってるんだから、もっと私を頼ってよ!」と怒られました。「そうもいかないのよ」という言葉をぐっと呑み込み、不自然に思われないように「うん、いざという時はよろしくね」と返したのでした。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。