ここ数年で目覚ましく値上がりしたのが金です。今となっては1kgの延べ棒など拝む機会は滅多にありませんが、ミレミアムの頃には、なんと1kgの延べ棒が100万円ちょっとで購入できたのだそうです。そのせいか、最近、親の相続で延べ棒が出てきたという話をちらほら聞くようになりました。

エネルギー系の企業に勤務する佐藤慎也さん(仮名)もその一人です。当時は3人のお嬢さんの教育費がピークに差し掛かっており、四十九日を過ぎてお母様からその話を聞かされた時は「親父ありがとう!」と亡くなったお父様に心の中で手を合わせたそうですが、半面、延べ棒があったことで必要ないと思っていた相続税の申告・納税をしなければならなくなりました。慌ててマッチングサービスで探し出したのが、大手の税理士法人から独立したばかりの由良さんだったとか。

しかし、由良さんの“グッジョブ”のおかげで周回遅れのスタートにもかかわらず、期限に余裕を持って申告ができました。さらに、由良さんは延べ棒の取得費が分からないというお悩みにも明確な解決策を示してくれて……。「今思えば2年前に由良さんから頂戴したアドバイスがすべて的中していて本当に驚いています」と、由良さんを「神」と呼ぶ佐藤さんに当時を振り返ってもらいました。

〈佐藤慎也さんプロフィール〉
東京都在住
51歳
男性
会社員
パートの妻、大学生の長女と二女、高校生の三女と5人暮らし
金融資産1200万円(世帯、金は除く)

「それほど資産もないのだろう」親の相続を楽観視していた理由

私は東北地方の出身です。生家に母と2人で暮らしていた父が亡くなったのは、2年前のことでした。

生家は曾祖父の代まで専業農家でした。しかし、祖父や役場の職員だった父は農業にあまり熱心でなく、父の代には先祖代々の田畑もほとんど売り払ってしまって、母が庭で自家用の野菜を栽培している程度でした。

私は一人息子ですが、両親は父が定年退職した後も旅行に出かけるでもなく、外食もほとんどしない質素な生活を送っていたので、それほど資産もないのだろうなと親の相続については楽観視していました。

不動産の評価額などたかが知れていますし、父の遺産は相続税の非課税枠(3000万円+相続人の数×600万円)の範囲に余裕で収まるだろうと考えていたのです。