姉が抱いていた不満とは?
「確かに沙羅のことは娘のようにかわいがってきたけど、利用しようなんて気持ちは1ミリもないよ。お姉ちゃんこそ、どうしてそんなふうに考えるわけ?」
理不尽な言いがかりに憤りを隠せず、私も強い口調で姉に言い返しました。すると、姉は堰を切ったように、これまで私が沙羅にしたことへの不満を並べ立てたのです。
姉によれば、私が沙羅を“猫かわいがり”できるのは、沙羅の人生に対する責任がないからなのだとか。姉や義兄が親として、他のきょうだいとのバランスを考えて沙羅に教育的指導をしようとしたのを私が全て台無しにした。だから沙羅があんなふうに自分勝手な人間になってしまったというのが姉の言い分でした。
けれど、それは到底承服できませんでした。確かに沙羅は自由ですが、根は親思いのいい子です。実際、姉が4年前に乳がんで入院して手術を受けた時も、上の2人はほとんど見舞いにも来なかったのに、沙羅だけは仕事の合間を縫って毎日病院に顔を見せていました。沙羅の優しさは姉だって十分分かっているはずです。
