新興国のボラティリティはあるがパフォーマンスは商品平均以上

一方で、購入前に知っておきたい留意点は次の通りだ。

・新興国債券の組み入れ比率は相応に高く、為替ヘッジを原則行わないため、新興国通貨の変動が基準価額に直接影響する。また、株式・債券を合わせた新興国比率35%は、先進国中心のポートフォリオよりも相対的にボラティリティが高めになる。
・地域別の組入比率は固定ではない。GDPシェアの変化に応じて原則年1回見直す場合があり、購入時の配分が必ずしも継続するわけではない。
・リターンは商品分類平均を上回るが、そのぶん標準偏差(リスク)も平均以上になることをよく理解する。
・運用管理費用(信託報酬)は年率0.55%(税込み)。加えて購入時手数料は上限3.3%(税込み、料率は販売会社が定める)、換金時に信託財産留保額0.1%がかかる。

続いて商品のパフォーマンスを紹介する。 騰落率は以下の通りだ。

・1年   21.14%
・3年   52.71%    
・5年   76.20% 
・10年 166.56%

(2026年7月末現在)

ここまでの情報を踏まえ、投資の向き・不向きは以下の要素を参考にすると良いだろう。

<向いている人>
・世界株式と世界債券に50%ずつ投資をしたい人
・資産配分の物差しを今後のGDP成長に置き、先進国だけでなく新興国に相応に投資をしていきたい人
・台湾・韓国の半導体関連の株式にファンドを通して投資したい人
・為替のリスクを取れる人

<向いていない人>
・株式100%で高成長を狙いたい人
・半導体市況の変調や新興国のカントリーリスクで、下落が出る局面を受け入れにくい人
・GDP比をもとに配分ルールが年1回見直され得ることを避け、自分で決めた配分を固定して持ちたい人

今回は「世界経済インデックスファンド」の特徴をひも解いた。投資信託に万人にとっての正解はなく、その選定基準も人それぞれだ。本連載では今後も各商品を深掘りし、個人投資家が自分の大切な資産を託せる“推し”を見つけるヒントをお届けしていく。

執筆/フィナシー投資信託取材チーム

※記事内の数字は注記がない場合は6月30日時点(出所:三井住友トラスト・アセットマネジメント公式サイト、騰落率は資産運用業協会データ)