投資信託の良しあしを見定めるのは難しい。相場つきが悪くて短期的には成績が振るわなくても、長期で見れば優れた運用を行っている投信は存在する。逆に、波に乗って一時的に好成績を収めたものの、トレンド転換と共に一気に沈んでいく投信も少なくない。本シリーズ「探せ! あなたの“推し”投信」では、長期投信投資家に人気の投資信託の強さの秘訣を探る。

今回取り上げるのは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「三菱UFJ 純金ファンド」、愛称「ファインゴールド」だ。純資産総額は8月31日時点で9099億円、基準価額は5300円を超えている。なぜこれほど支持されているのか? 本稿ではその理由をひも解いていく。

いま一度見直したい「金への投資」の意義

国内で保管される金現物を裏付けとするETFを通じ、円建ての国内金価格の値動きを投資信託の形で取り込める点が、このファンドの中心的な機能だ。設定は2011年2月7日。商品分類は「追加型投信/国内/その他資産(商品)」で、運用は金価格連動をめざす。

名称は「純金ファンド」だが、ファンドが直接保有するのは金地金ではなくETFである点が構造上の特徴になる。主要投資対象は純金上場信託(現物国内保管型)(愛称「金の果実」)で、2026年6月末時点の資産構成はETFが99.6%、コールローン他が0.4%。なお、ファンドから金地金への交換や、ファンドによる金地金の直接保有は行わない。

NISAでは成長投資枠の対象となっている。

地政学リスクの高まりにより2025年から2026年初は金価格の急激な上昇が起こり「金投資ブーム」の一環として金投資ファンドの基準価額も大幅に上昇した。しかし、本来なら「金」はポートフォリオにおいて株式などの暴落時の「守りの資産」としての役割をもつ。上昇の反動で価格調整が続くことはあるものの、金自体は世界の生産量に限りがあり、その希少性から将来の値上がりを期待した長期の資産として機能する。その性質をよく理解して取り入れたいアセットだ。