新NISA利用率分析

次に、NISA口座の利用実態をみる。証券会社のNISA口座数は2,052万にのぼるが、このうち2025年中に買付のあった稼働口座は約6割(62.2%)にとどまり、残る37.8%は未稼働である(図表 4)。利用の内訳をみると、成長・つみたての両枠を使う「両方利用」が25.0%と最も多く、次いで「つみたてのみ」が21.8%、「成長のみ」が15.4%と続く。枠別の利用率ではつみたて投資枠(46.7%)が成長投資枠(40.4%)を上回り、つみたて投資枠を入口とする利用が広がっていることがうかがえる。一方でNISA口座の約4割が依然として未稼働であり、開設後の利用促進が引き続きの課題である。新NISA口座開設率が約25%であることを踏まえると、実際に買付を行っている人の割合は国民全体で見ればなお限定的とみられ、口座開設後の利用促進が引き続き課題である。2027年より開始が予定されている「こどもNISA」においても、口座開設のみならず利用促進を含めた取り組みが必要となるであろう。

利用率には明確な世代差がある。稼働口座率は30歳代が70.6%と最も高い一方、若年層・高齢層ほど低くなり、10歳代では42.1%、70歳代や80歳以上でも40%を下回る。枠別にみると、つみたて投資枠の利用率は20~40歳代で高く(30歳代は62.3%と最高)、年齢が上がるほど低下する。逆に成長投資枠の利用率は高齢層ほど高く、60歳代では48.0%に達する。70歳代以上ではつみたて投資枠の利用率が1割前後(80歳以上は4.2%)にとどまり、成長投資枠が中心となる。2025年末の残高を見ても、高齢層になるほど成長投資枠の残高シェアが高まっており、現役世代は積立投資による資産形成、高齢層は成長投資枠中心の利用と、世代による使い方の違いが明確になっている。

※レポート詳細:「NISA概要レポート 2026年上半期 投信残高200 兆円突破、NISA 利用はなお発展途上」

●では、実際に個人投資家が買っている商品とは何なのか? 後編【2026年上半期 個人投資家に最も買われた投資信託は? オルカン、S&P500の2大巨頭に続く「毎月決算型ファンド」の正体】では、「資金フロー」のデータとともに資金流入額上位30ファンドを紹介する。